お墓の形は一般的に 和型墓石、洋型墓石、デザイン墓石とされています。
子々孫々まで使用しますので、ご家族皆さんで相談なさるのがよろしいと思います。
また、先祖をお守りする大切なお墓を引き立てる装飾品の一つ一つには、意味と役割が込められています。
和型の墓石は、仏舎利塔(お釈迦様の遺骨を納めたもの)や五輪塔を簡略化したものです。
和型というと、黒い石や白い石と決まっていて、暗い雰囲気があったということですが、洗練された格式高い雰囲気のある和型墓石は現在も人気が高く、多くの方が建てています。
最近では、和型でもグリーン系やダークグレーなど、様々な色の墓石を使用する方もいらっしゃいます。
石塔加工
日本のお墓の伝統的な形で、もっともポピュラーなものです。
形状は角型でサオ、土台、中台、芝台というように積み上げられています。この変型として、サオの上に屋根がついたり、またサオの下にれんげ台がついたりしたものもあります。
神道型について
神道型の石碑は、竿石の頭部を角垂状にしたものを使用しているところが多く、これをトキンといい、修験者がかぶった黒色の小さな布のずきんの形になっています。
五輪塔の形について
五輪塔とは、霊魂が解脱し、成仏する姿を形にしたもので遠い御先祖をまつるために五輪塔が建てられることが多いようです。
五輪塔は「宇宙の五大要素(空・風・火・水・地)」を象徴を表しています。また、人の体の部分(五体)を表しているとも言われています。
五輪塔は仏塔で、お寺の五重塔と同じ役目をしています。四方正面ですから、四面に手を合わせて拝むのが本筋です。
宝篋印塔について
宝篋印塔(ほうきょういんとう)とは、宝篋印陀羅尼経というお経を納めるために作られた塔であることからこの名がつきましたが、その形は下から基礎、塔身、笠、相輪の四つの部分によって構成されています。
洋型墓石は、和型墓石と比べ幅が広く、高さは低く作られるため、安定感があり、視界が開けるため、明るい雰囲気を感じるのが特徴です。最近では、寺院でも洋型の墓石を見かけることがありますが、やはり民営の霊園で建てる方が多く、墓石に刻む文字も好きな言葉を刻み、工夫される方も多いです。
洋型墓石は和型墓石と並んでたいへんな人気を集めており、特に首都圏では新たに造られる墓石の三割から四割がこの型だといわれています。
石塔加工
外国産の色鮮やかな石材が輸入されるようになり、デザインやスタイルも洋式型があうことから、洋式墓が急速に多く登場するようになりました。
洋型墓石の特徴は、墓の高さよりも横幅が広く、台石も一段で、デザインに趣向を表現したものも多いようです。
デザイン墓石とは、自由な発想でデザインされた墓石。自分の好きな個性的なカタチにしたい方や自分の想いを表現したい方に人気の墓石です。デザイン墓石の本場である欧米やヨーロッパの墓地、墓所では数多く目にします。彫刻、デザインなど意匠されたデザイン墓石はひとつひとつがまさにアートであり、見ている人を飽きさせないという特徴もあります。
先祖をお守りする大切なお墓を引き立てる装飾品の一つ一つには意味と役割が込められています。そして想い想いをカタチにした彫刻とお墓と装飾品の全てが一つになってお墓全体の風格をつくり、先祖をお守りする墓所としてふさわしい装いを形成します。
塔婆立
「塔婆」とは、お墓の後ろや横に立てる細長い板で五輪塔をさらに簡易化して一枚の板であらわしたものといわれています。その塔婆を支える台が塔婆立です。
香炉
香を焚くときに使うものです。焼香は人間の悩みを乗り越えて「精進」する事を意味し、また、塗香といって香りを身体にあてて清める方法があります。
灯籠
お墓で使用される灯籠はいわゆる庭灯籠と区別され、墓前灯籠と呼ばれます。実際には火をともすことはありませんが、古来より献燈は仏の供養のために良いこととされています。
墓誌
故人の戒名や生年月日、没年、生前の経歴などを刻むものです。最近のお墓には付属している場合が多いようです。香箱加工、水垂れ加工といった加工方法によっても雰囲気が変わります。
地蔵
生後まもなくこの世を去った子供などの供養のために建立されてます。形としては線彫り、半身彫り、全身彫りの3種類があります。
物置台
供養の際、手荷物を置くためのものですが、造園的な演出の意味合いでもあります。
つくばい
いわゆる手水鉢(チョウズバチ)です。本来はお墓参りの前に手を洗い清めるものでしたが、最近は装飾品として置かれることが多いようです。